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-大好きなことと腹立たしきことを発散すべくつぶやくブログ-


by chatttenoire
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映画「いつか晴れた日に」と小説「エマ」

 「いつか晴れた日に」はジェイン・オースティンの「分別と多感」を映画化した作品。脚本はこの作品で姉のエレノア(私が読んだ翻訳ではエリナー)を演じたエマ・トンプソン。かなり評判の良い脚本のようですが・・・細かいエピソードの多い作品を2時間そこそこのお話にまとめあげるためにはいたしかたないことだと思いますが、つい最近原作を読んだばかり、ということもあって、原作との違いがかなり気になってしまいました。というよりもエマ・トンプソンによる原作の読み直し的な脚本だったかも。
 ちょっとなー、と思った原作との違いシーンは・・・ブランドン大佐の過去の女性は貧しい人だったということになっていたのだけど、原作ではそこそこの持参金を持った女性だったのです。ところがお金目当ての結婚を仕組まれて、不倫をけしかけられ、それに乗ってしまって家を追い出され、とお金を持つが故の不幸もあったのだ、と震えてしまうエピソードだったので、まるっきり違う話になってしまったことが個人的に残念でした。その女性の娘さんもわがままな娘に育って、それでウィロビーに・・・という流れにされていたのだけども、原作では娘さんにはほとんど落ち度はなくて、母と同じく不幸は連鎖して・・・と母娘ともにとても印象的な人物、エピソードで、その話によってマリアンヌ(マリアン)がブランドン大佐を見直すことにつながっていく、という流れが好きだったので残念。あと、ルーシーには姉がいて、結構はずせない人物かな、と思うのだけどはずされていたので残念。(ルーシーとエドワードの秘密の婚約をばらすのはルーシーの姉。)そして、そして、なんと言ってもウィロビーの告白シーンが削られている!ウィロビーが何を告白しようと、いかに原作がウィロビー擁護な雰囲気を醸していても、ウィロビーを私は許せないのだけど、このシーンははずせないかな、と個人的に思ったので残念。このシーンが恋敵であるブランドン大佐の台詞で代用されていたのもちょっと・・・。
 全体の印象でもウィロビー!ウィロビーが違いすぎる!この作品で唯一の美男であるウィロビーがしょぼい・・・。一方ブランドン大佐が格好良すぎる・・・。この作品って、ラストが結構強烈で、マリアンは熱烈恋愛に失敗して、お母さん、お姉さん、その他大勢の包囲網によって仕方なくブランドン大佐と結婚するのです。結婚したからには中途半端な愛情をマリアンは注がなかった、とつまりブランドン大佐を愛した、ということにはなっていますが。ブランドン大佐はマリアンからするとしわがれた老人で、そんな老人が若い娘に恋をしてしまうのは滑稽でもあるんですが、この作品のブランドン大佐は生々しい現役の魅力に溢れすぎていたかなあ・・・。おかげでマリオンへ”数奇な運命”(個人的には制裁)が甘い味付けでぼやけてしまっていたように思います。
 と、まあ、原作の呪縛(というより私流、原作の解釈の呪縛)によって楽しめませんでした。本を読んでから数年たってから見ると、普通に見られると思うんですが。

 週末に一気に「エマ」を読み終えました。「エマ」お嬢さんがいつマリオンように制裁を受けるのか、やや楽しみにしながら読んだのですが・・・エマ様には制裁無し。拍子抜けです。これが円熟というヤツか?私はまだまだ子供のようで、そういう円熟が理解できませんでした。エマのハリエットに対するしうちはたかだか数ページの反省ではすまされない!と同時にナイトリーさんがなんだかなあ・・・。お馬鹿な若い女を導く少々お歳の紳士、というのが胡散臭い設定。「ジェイン・オースティンの読書会」でもナイトリーさんに魅力がない、という話が出てきますが、そうだよ!と思いました。しかしまあ、エマがお馬鹿な勘違いを連発していくので、ほとんどエマの視点で書かれた文章を読みながら、今度はどんな勘違いか、と推理しながら読むのは結構楽しかった。二度目はもっと楽しいらしいので、またあまり時をおかず読んでみたいと思います。
 次は「マンスフィールド・パーク」を注文中。
Commented by どらまま at 2007-10-04 17:26 x
はじめまして!最近ジェイン・オースティンにハマってます♪
『分別と多感』を読まずに『いつか晴れた日に』を見たので映画をかなり楽しめましたが、chatttenoireさんの記事を読んで本を読まなくては!と思っているところです。ブランドン大佐、最初気持ち悪かったですが後半少しかっこよく見えました(^^;)
『エマ』は、エマの理不尽ぶりに腹が立つのですが、読むのが止まらなくなるところがジェイン・オースティンのすごいところですね!
『・・・の読書会』は、読んだ後、自分も読書会(もちろんジェイン・オースティンの)開きたくなりました♪個人的には『マンスフィールド・パーク』についての登場人物たちの言葉に共感しました(読まれる予定のようなので具体的には書きません!)。
なんか初めてなのにすごくオタクっぽくてすみません。。。
Commented by chatttenoire at 2007-10-05 02:13
どらままさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
ジェイン・オースティン、同じく、私の方は急激にハマッています。やめられませんね。しかも映像化されたものも結構あるので、二度おいしい感じです。少し前だと6つの小説全てを読むのは絶版等等で難しかったみたいですが、今は普通に買えるので、いい時期にハマッたなあ、と得した気分です。
「分別と多感」の映画版は人気が高いですねー。どうやらBBCドラマ版もあるみたいで、そのうち見てみようかなあ、と画策中です。原作もぜひぜひ。映画が先だとどんな感想をもたれるか興味があります。
エマ!やっぱり腹立ちますよねー。こんなに腹を立ててるのは私だけ?とか思ってしまいましたが、やっぱりそうだったのかー!
読書会、読んだ本の部分しかまだ読んでいません。なので、気になりますが、読んでから読んでみます~。この本もアメリカで映画化されているみたいで、オースティンの伝記映画も公開された?かなにかで、どうも世界的にオースティンブームなんでしょうかねえ。
Commented by kimi at 2007-10-05 22:45 x
はじめまして。TBさせてもらいました。
私の方は原作のみなのですが・・・。
オースティンおもしろいですよね。
私も映画の方、探してみます。あと「エマ」の映画も見たいけど、なかなかレンタルやさんに置いてないみたいで(-_-;)
まだ読んでないのもいくつかあるので、なんとか読破したいです。
「読書会」も読みたいのですが、やっぱりオースティン読破してからの方がいいかなぁとためらい中。
ではよろしくお願いします。
Commented by chatttenoire at 2007-10-07 22:24
kimiさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。うれしいです。
原作、面白かったですね。途中からは一気に読んでしまいました。
「エマ」の映画、「いつか晴れた日に」共々図書館の在庫リストにあったので、今週早速行ってみたら、貸し出し中でした。文芸物は結構置いてあるようなので、kimiさんもぜひ図書館で一度お探しになってみては?
「読書会」、やはり私は図書館で借りていたのですが、結局全部読めないまま返却しました。私はやはり全部読んでからの方がいいかなあ、と思いました。この小説、実は読書会の参加メンバーの過去の恋愛話なんかが大半で、その辺りがあんまり好きではなかったのですが、オースティンの小説に関するちょっとした記述が鋭いなあー、と思うことが多かったです。ではでは、ぜひお互いオースティンの読破を目指しましょう!
Commented by ふく at 2007-10-13 16:39 x
こんにちは!ごぶさたしております。

ふふ、わたしもジェイン・オースティン大好きなんです!
中学生頃、兄にすすめられて、当時、刊行されていた翻訳本
すべて読んだと思います。

映像ではみなさんに評判のよいBBC『高慢と偏見』がピカイチですが
映画『いつか晴れた日に』もわりと好きです^^
(ヒュー・グラントが出てるから、といミーハーな部分でですが・・・)
キーラの映画は2時間に押さえ込もうとしてか、不似合いな幻想的な感じがして好きではないですね。

もうお読みになったかもしれませんが、『ジェイン・オースティン伝』クレア・トマリン著(白水社)も面白いです♪

とりとめもなく、すみません。
Commented by chatttenoire at 2007-10-13 23:19
ふくさん、こんばんは。お久しぶりです。
オースティンの話題でこんなにコメントをいただいて本当にうれしいです。
それにしても素晴らしいお兄様ですね。私は今の今まで高慢と偏見以外の作品を読む発想自体がありませんでした。
「いつか晴れた日」、ヒューさんはイケテナイ設定の男性を演じているため大いに控えめながらも素敵なので、エマ・トンプソンの陰謀だ、と思いました。(自分の相手役が一番素敵だから。)
キーラ出演「高慢と偏見」は冒頭部分で挫折して見ていません。何やらアメリカで公開されたラストはひどい、とかいう話で・・・逆に最近興味有りです。
紹介してくださった本は読んでいません。早速チェックしたいと思います。ありがとうございました。
Commented by backlinks at 2012-10-12 16:42 x
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by chatttenoire | 2007-10-02 02:11 | ジェイン・オースティン | Comments(9)