カテゴリ:オペラなど( 14 )

南座顔見世興行

 平成中村座がほんの少し残念だったためか、顔見世に行ってしまった!!
 ミーハー的に夜の部へ行きました。私は小さい時に仁左衛門さん(当時はお名前が違いましたね。)が格好いい、と発言したそうで、男性の趣味がいいと母から良く褒められていました。当時は眼鏡をかけて知的で・・・ああいう男性が好きだったのです。今でも仁左衛門さんは超一級に格好いいと思います。今回仁左衛門さんの舞台を見ることができて良かった。昼の部の方が面白そうですけどもね。今の私は、仁左衛門さんからすると胡散臭い匂いのする海老蔵さんも愛之助さんも格好いいと思います。いやあ、あれこれ男性の品定めができて、これも歌舞伎の醍醐味でしょうねえ。良かったなあ。がんじろはんの襲名披露だそうでして、がんじろはんは確かに芸達者だと思いましたが・・・一代目は頬かむりの中の日本一の顔と言われたそうなんですが、不思議なものですねえ。でも仁左衛門さんとの組み合わせが良かったです。今回見て思ったのは、女形の濃厚さ。今まで見た舞台は江戸の女形だった気がする。今回は上方の女形というものを堪能した気持ちです。ちょっとしんねりしたような、所作が美しい女らしい女形。きれいなだけじゃない、でもきれいな女形。最後の勧進帳は・・・良くない評をあれこれ事前に見ていたのだけど、義経が確かに・・・怪僧ラスプーチンにかどわかされた幼い皇太子、みたいだった。子供に見えました。とても戦の天才には見えなかったなあ。海老蔵さんは怪僧ラスプーチンみたいで、良かったです。本来の弁慶とはちょっとずれているのか?愛之助さんは横顔が美しかったー。もっとすばらしい対決の傑作舞台が多いんでしょうけども、それなりに楽しかったです。音楽隊もたくさん舞台にいて・・・ラストに向かって盛り上がっていく音楽が・・・演技よりもむしろ音楽によって気持ちが盛り上がった気もします。あー面白かった。
[PR]
by chatttenoire | 2015-12-14 22:33 | オペラなど | Comments(0)

大阪平成中村座

 連休の月曜日、大阪で平成中村座を見てきました。前回初めてちゃんとみた歌舞伎の時は、中村吉右衛門の俊寛を見て大泣きして、中村又五郎と歌昇の襲名披露ということで、船弁慶のラスト、又五郎さんの薙刀を持って周りながらの花道がもう素敵で素敵で、すっごく興奮する舞台だったのですが・・・今回、同じ俊寛ということで、あんまり期待はしないでおこう、と思いながら見たのですが、・・・ごめんなさい、以下辛口ですが、素人批評ということでご勘弁を。
 平成中村座(今回だけかしら?)が何が不満かと言うと、音、音楽がショボすぎる!音楽には私は多少はうるさいですよー。お芝居というより、歌舞伎のベースは音楽だなあ、と中村吉右衛門の舞台の時につくづく思ったのです。俊寛の時に浄瑠璃の人と三味線の人が舞台の右にいて、左から太鼓の音が鳴るのですが、太鼓の音がおかしい。変なところが共鳴しているのか、妙な金属音とカスカスした太鼓音。もうがっくりです。太鼓自体が悪いのか、もしくは舞台が木でできてないからかもしれません。舞台の音響も悪いのでしょう。浄瑠璃さんはうまかったのかもしれませんが、響きが良くない気がしました。俊寛を演じた中村橋之助さんがどうこうではなく、演出のせいなのでしょうか。やたら大仰でちょっと引いてしまいました。でもお話は悲しいですね。やっぱり。唯一良かったのは、千鳥を演じた女形が前回の時は年配の方だったのですが、今回は若い方で、好き合っている感じが良く伝わって良かったです。次の盲目物語で主役を中村勘九郎が演じているのですが、やはり若くて、まだまだ実力では脇役クラスだなあ、と。こうやって身の丈以上の役を演じながらどんどん大きな役者になるのかもしれませんが、まだまだな感じでした。そして最大にガックリなのは、彼(弥市)の三味線と歌。あれは吹き替えをするべきです。(お市の方のお琴の方もね。)ひどすぎる。あんなものなのでしょうか。物語は、原作を読んでみたくなりました。弥市が朗らかに演られていたので、谷崎だともっとドロドロしているんじゃないだろうか、と想像。一方、盲目物語でも女形は充実。お市の方も、茶々も、お琴を弾く侍女もそれぞれ美しかった。
[PR]
by chatttenoire | 2015-11-26 00:37 | オペラなど | Comments(0)

「ばらの騎士」

 新国立劇場「ばらの騎士」を見ました。
 このオペラ、あらすじをざっと見て、年増の高貴な女性の若いつばめが別の若い女性を好きになり、年増の女はそっと身を引く、とかその若いつばめを女性が演じ、女性3人によるラストの三重唱がクライマックス、との事前情報を見て、大丈夫だろうか、面白いんだろうか?と疑問を持っていたのですが、なるほど~、新国立劇場のこのオペラに対する謳い文句にあるように「煌めく音楽が奏でる甘美なノスタルジー。」な舞台でした。見に来ているお客さんは心なしか、いや、かなり男性が多かったです。この世界は男性にとってどう魅力的なんだろう、と考えたのですが、元帥夫人って実は男性にとっては都合よく身を引いてくれるいい女である、ということなんでしょうか。いや、そんな単純なものではないと思うのだけど。男性を女性が演じているし。女性の私から見たら、元帥夫人がすっごく魅力的で、2幕であっさりと浅はかそうな若い女性に惹かれてしまうオクタヴィアンは馬っ鹿じゃないの?と思ってしまったのですが、台本を書いたホフマンスタールが「本当に人間的な魅力をたたえた元帥夫人を彼があっという間に忘れてしまい、十人並みの小娘にすぎないゾフィーと一緒になるところに、この作品のおかしさがある」と述べているそうで、ここはおかしさを楽しまなければならない点なのね、と少しすっきりしました。でもこういう浅はかなところのあるオクタヴィアンとなぜそんな人間性が深い元帥夫人が付き合っていたのかというと、オクタヴィアンの若さと美しさのためであったと思うので、そこは仕方がないところでしょう。というわけで元帥夫人が潔く身を引くというのは当たり前だとは思うけれども、その身分の高さとそれに見合った振る舞い、差配の見事さが美しく、そう演じることが求められるこの舞台においてそのように見事にこの役を演じたアンネ・シュヴァーネヴィルムスさんは素晴らしかった。元帥夫人が登場しない2幕は気が抜けたように感じ、眠気を覚えました。3幕、彼女の登場によって舞台はキュッと引き締まり、というか、彼女の登場部分は音楽も格段に素敵。オックス男爵はこの舞台ではお笑いに徹していたけども、どうなんだろうなあ、と思っていたら、原作者はやはりオックス男爵は魅力ある人物と想定していたようで、そのように演出された舞台も見てみたいものだと思いました。
[PR]
by chatttenoire | 2015-06-08 00:31 | オペラなど | Comments(0)

キエフ・バレエ「バレエ・リュスの祭典」

 震災後の初めての東京旅行をしました。そして久しぶりの観劇。たまたま旅行日程で購入できる演目だったので見たのですが・・・やっぱり東京じゃないとやってないものが多いよなあ、と思わされました。選択する以前になんにもないのじゃどうしようもない。
 会場は渋谷のオーチャードホール。確か文化村には一度来たことがあったと思うけど、駅からごみごみした雑踏をしばらく歩かないといけないというのがこのホールはネックだなあ、とつくづく思った。ほかにいい方法があるんだろうか?舞台を見にくいホールという口コミを見たため、座席選びを吟味したおかげ?か、とても見やすい席でした。この舞台、当初売り出した時からキャストに変更があったらしく、その理由というのが、当初発表されていたスターがロシア人で、ウクライナとロシアの国家間の緊張問題(戦争だったっけ?)から降板となったらしい。そういえばそんなことがあったなあ、と正直忘れていたのでびっくりした。
 演目は、「レ・シルフィード」と「シャヘラザード」。バレエ・リュスという名前は知らなかったのだけど、予習してみると山岸涼子の漫画で読んだニジンスキーととても関わりの深い演目だと知り、そしてフィギュアスケートでよく演じられるシェヘラザードということで楽しみにしていました。
 どちらもオーケストラが良かった。人数が少ないので音の厚みのようなものはなかったけど、聞きやすくてロシアっぽかった。レ・シルフィードは、妖精らしくない動き(ぐらぐらしたり、ちょっと力強い感じだったり)が時々見られ、そこは夢が覚めるような思いになったが、総じて妖精の世界だった。シェヘラザードは、金の奴隷さんは昔ニジンスキーが演じたそうで、その写真を見ていたので、めちゃくちゃ妖艶なイメージができていたので、舞台の金の奴隷さんはあっさりして見えたので最初は残念に思ったけど、舞台が進むにつれていい感じに見えた。ヒロインの女性は、金の奴隷との絡みではこちらもあっさりとした表現に思えたけど、ラスト、金の奴隷さんが殺されて、王様にもう一度すがるシーン、女の浅はかさというか、弱さというか、生きるための捨て身の姿を見せるのも束の間、そこからダメだとわかったらグサっと自殺するという潔さ、考えさせられた。うまく演じていたと思う。ここはいろんな演じ方があると思う。
[PR]
by chatttenoire | 2014-12-30 23:58 | オペラなど | Comments(0)

秀山祭三月大歌舞伎

 先週の土日に関西方面へ旅行。その際、花道がある舞台での初めての歌舞伎見物をしてきました。(つまり、地元の文化ホールで見たことがあっただけだったのです。)
 京都、南座。秀山祭という初代吉右衛門の俳名を冠したお祭りだそうで、三代目中村又五郎、その息子である四代目中村歌昇襲名披露も兼ねた舞台でした。といっても又五郎さん、歌昇さんは初めて聞くお名前。聞いたことのある役者さんは吉右衛門さんと愛之助さんだけというさっぱりな私でしたが・・・ものすごーくものすごーく面白かった。吉右衛門さんは無論のこと、きっと又五郎さん、歌昇さんはいい役者さんだと思う。私が見たのは夜の部でしたが、きっといい舞台です。京都近辺の方、ぜひ見に行っていただきたい。というのは私がチケットを取ったのは2週間も切っていたんですが、たくさん空いていた。あんまり空いてるもんだから、桟敷席を取ってしまいました。でも当日は1階席、桟敷席はほとんど埋まっていたんですが。
 演目は「俊寛」と「船弁慶」。「俊寛」はあらすじを見て、流罪人の話で地味そうだけどどうかな?と思っていたのですが、思わず話に思いっきりはまってしまって涙が止まらなくなって参りました。(でも客席で泣いている様子の観客はほかにはいませんでした。)そもそも演者以前に三味線と語り(唄?)が悲しい。そしてうまい!(もちろん素人感想で。)この人の三味線だとうまく演じられるとかあるんだろうなあ。「船弁慶」の方は、愛之助さんが義経をされていて、義経はこうであってほしい、と私がずっと思い描いていた通りの素敵な義経でした。最後、又五郎さん演じる知盛の亡霊が花道に残るのですが、その時、笛と太鼓(だったっけ?)が舞台へ2人残り、又五郎さんが花道から引き揚げていくのですが、その時、笛が座っているのですが、飛び上がりながら激しく吹く様にびっくりしてしまった。まるでロックンロール。カッコイイ。そして又五郎さんが見事に幕の向こうへ長い槍をうまく納めて消えて行くのもブラボーでした。俊寛で泣かされた吉右衛門さんが船弁慶では楽しい船頭さんを演じていて、これがまた良かったです。
[PR]
by chatttenoire | 2012-03-21 00:12 | オペラなど | Comments(0)

米良さんコンサート

 米良さんのコンサートに行ってみたいなあ、どこへ行こうかなあ?と思っていたら、米良さんの方から私の住んでいる隣町へ来てくれました!!しかも企業のチャリティーコンサートでかなりお得な価格のチケット。全席自由席だったので早めに行ったつもりだったのですが、着いた時には駐車場も満車、ロビーもいっぱいで外まで行列ができていました。前から3列目くらいに座ろうかなあ、なんて思っていたのにほとんど後ろの方。しょんぼりでした。あーーー、もうちょっと前の方で聴きたかったなあああーー!!音が自分の座っている席の少し前の辺りでくるっと巡回しているみたいで、見えない壁の後ろで聴いている気がしてならなかった。しょぼ。
 歌は、やはり高音が苦しげで、もののけ姫の歌も出始めの低音はとても美しいのだけど、後半の高音部は苦しげでした。低い声の歌がとても素敵でした。CDでは苦手だったヨイトマケの歌は本当に良かった。さすが、今、イチオシの持ち歌になっているだけあるなあ、と思いました。終わった後、舞台に殺到したたくさんの人に一人づつ握手&お話しされていました。私もその一人に連なって、握手してもらいました。目で思いを込めたつもりだったんですが、伝わったかしら?
 話はかわって。年末にまた有馬記念を見に行く予定。いつものように競馬のついでにオペラを見ようと画策しているのですが・・・新国立劇場の「トリスタンとイゾルデ」を狙っているのですが、何かとても人気のようで、おけぴや交換サイトにはほとんど出てこないし、オークションではかなりの高額で落札されている!ナゼだ?
[PR]
by chatttenoire | 2010-11-23 21:14 | オペラなど | Comments(2)

モーツァルト劇場「人間の声」「チュリパタン島」

 今シーズンのヨナちゃんの感想を書こうと思っていますが、その前にNHK杯の後に見たミニオペラ感想をささっと。
 私のオペラ初体験は東京オペラ・プロデュースという比較的小さな団体の公演で、舞台も新国立劇場の中劇場と、やはり比較的小さな舞台だったのですが、その後、新国立劇場の大きい劇場のオペラ、兵庫県立芸術文化センターの佐渡さんプロデュースオペラを二つ見ましたが(今年の夏も佐渡カルメンを見た。)、結果、小さなオペラの方が楽しいかも?という感触があります。
 で、今回見たモーツァルト劇場のオペラは舞台も本当に小さく、オーケストラが入るところもない、オーケストラではなくて弦楽五重奏?というミニチュアオペラだったのですが、私の直感は正しかった!と言える楽しいものでした。この団体自体の成り立ちが、<オペラをもっと身近に楽しもう>というもので、”モーツァルトの時代には、歌い手の表情が客席から手に取るように見てとれ、客席の反応が演奏者にじかに伝わる演劇空間があった、その熱い時間と空間を市民の手に・・・”というものだそうで、大きなゴージャスなオペラにはそうではないとならない魅力があるのでしょうけど、小さなオペラには小さなオペラの確かな魅力がある、という確信を今回しっかりと得ました。
 上演された演目の一つはプーランクの「人間の声」。どうやら最近よく上演されているようですが、プーランクは知っている音楽は少ないものの、好きな作曲家なので楽しみにしていました。演者は若くはない、情念と強い意志を感じる女性でジャンヌ・モローみたいな方でして、どうやら設定とは真逆な方のような気がしましたが、それなりに説得力を感じました。日本語バージョンでの上演にやはりこだわりを持った団体らしく、日本語が本当に素晴らしかったのですが、フランス語バージョンがどんな感じなのかもぜひ聴いてみたいと思っています。(「もしもし・・・」という繰り返しがどんな風なのか、とか気になる。)で、残念だったのは、ちょうど盛り上がってきて私の涙腺もうるっときたところで、携帯音を鳴らす人・・・。小さなオペラ空間だけに痛かったです。
 休憩をはさみもう一つの演目はオッフェンバックのオペレッタ「チュリパタン島」。女の子として育てられた男の子と、男の子として育てられた女の子が出会い・・・という、今となってはよくあるようなお話。ただし、この時代(どの時代かよくわかりませんが・・・)としては最先端な設定だったそうでして、今の日本でも十分通じる物語!婚活をやってる人にはぜひ見てもらいたい、なんていう触れ込みでした。・・・しかしそんなうんちくはどうだっていい、突き抜ける面白さでした。2公演あって、主だったキャストは入れ替わっていたので、もう一つのバージョンがどうだったのかわかりませんが、女の子として育てられた男の子役の小貫岩夫さんがとりわけ面白く、登場の歌の間中、笑いをこらえることができませんでした。そのお母さんの押見朋子さんも、柳原可奈子さんみたいなしゃべり方で面白かった。もしかして意識していたのかなあ。「かしこまりましたかしこ」なんていうセリフもあったのに会場ではそこは笑いがほとんどなかったのは、会場の年齢層がちょーっと高めだったからかしら。途中思い出したのは、佐渡さんプロデュースオペラ。会場では笑いが起きていたけど、面白くなかったなあ・・。それを思うとこの上演は、小洒落てて、心から温かく笑える、本当にいいオペラ(オペレッタ)でした。演出は上村聡史さん。私より若い人です。この公演の後、イギリスへ国費留学されるそうで、今後覚えておこう、と思いました。舞台に登場しましたが、感じのいい人。タイプです。逆に私は佐渡さんとは合わないんだな、ということがよくわかった。
 最後に・・・こんなにいい公演だったのに、前にも書いたとおり、会場の年齢層が高いことと、いかにも関係者的な人が大半だったこと。これが残念です。この内輪的な空間に参入するのは少し場違いな感じすら覚えますので、”身近なオペラ”は掛け声に終わっています。公演の内容は本当に良かったのでなんとかならないものかなあ、と思います。そして、楽しい第2部でも携帯音が・・・。私の目の前の人でした。おばあさんでした。携帯の扱いがわかってなさそうで、音を切るのに手間取っていた・・・。困ったものよ。でも第2部はそんなことは忘れ去ってしまえる楽しい音楽の時間でした。ぜひ見てみてほしい、と言いたいところですが、この公演の顔合わせはこれ1回きりなんでしょうね。
[PR]
by chatttenoire | 2009-11-17 00:11 | オペラなど | Comments(0)

「シンデレラ」と有馬記念

 競馬好きな相棒に付き合って有馬記念へ行って来ました。11月に引き続き東京旅行。さすがに疲れます。有馬記念も昨年に続いて2年連続です。馬券は昨年もはずれましたが、今年もはずれ。2年ともびっくりな結果だったので仕方ないか、といったところ。それにしても人が多くて多くて・・・パドックにも乗り遅れてさっぱり生馬(!)を見られず。それがとても残念でした。
 で、その有馬記念のおまけで前日に新国立劇場のバレエ「シンデレラ」を見に行きました。プロコフィエフの曲を聞くのも楽しみにしていました。
 一番衝撃的だったのは・・・”かぼちゃが魔法によって綺麗な馬車になって”というシンデレラのお話どおり、車のついた美しい馬車が舞台の上を走るのですが、その馬車がなんと舞台の真ん中で横転!!おそらく主役のシンデレラが中に乗っていたのですが、もろとも舞台奥に向かって倒れ、客席側に向かって車輪がぐるぐる回り続ける中、そそくさと幕が降り、第一幕終了。客席はざわめいていました。馬車、壊れてしまったんじゃないかと思います。最終日で良かったなあ。主役のダンサーさんは、怪我をされたんじゃないかと心配しましたが、ちゃんと最後まで演じておられました。
 その主役のダンサーさん、1ヶ月前に「オネーギン」を見たところで、その印象が鮮烈であるためか、やはり物足りませんでした。シンデレラが義姉の置いて行った綺麗な布を箒に巻いて踊るシーンなど、しんみりとさせられもしましたが・・・基本的に清潔すぎるというか、これは舞台全体がそうだったのですが、音楽はとても毒気のある美しいものなのに、消毒しすぎで匂いも色もなくなったような清潔すぎる舞台でした。しかも、王子様はよくわからない私にも明らかな技術力不足だったような・・・。義姉の演出は、イギリスの本場の舞台を見てみたい、と激しく思いました。第一幕では笑いが全く起きていなかったのですが、第二幕からはダンサーさんも少し乗ってきたのか笑いが起きていました。でもやっぱり物足りなかった。この崩した踊りはとても難しいのだろうな、と思います。そしてこの演出は難しいのだろうと思います。それがこなせるほどの舞台ではない、と思う。義姉を男性が踊るのはむしろ亜流で、女性が踊るバージョンもあるそうですが、女性が踊るバージョンも気になります。
 新国立劇場、オペラは結構気に入りましたが、バレエは正直ちょっと微妙かな、と思いました。ただ、ダンサーさんは毎日入れ替わっていたようですし、人気の海外ダンサーさんの舞台だと違う感想かもしれません。
[PR]
by chatttenoire | 2008-12-30 01:11 | オペラなど | Comments(0)

「オネーギン」(シュツットガルト・バレエ団)

 11月29日(土)東京文化会館、バレエ「オネーギン」を見ました。チケットは主催のNBSに問い合わせると発売から随分時間がたっていたにもかかわらず、3階席センターの一番前の席が空いていました。(トモトモさんの助言に従ってセンターを選びました。ただし度胸がなかったので3階席です。ありがとうございました。センターは大正解でした。)
 バレエは、全幕を演じたものはお友達のバレエ学校の発表会で見たくらいなものでして、本当にはじめての体験でした。このシュツットガルト・バレエ団のオネーギンの公演は出演者違いで全部で3パターンの公演があったのですが、私が行った真ん中の土曜日はチケットの余り具合からどうも一番人気がなさそうだったのですが・・・バレエの技術的なことはからっきしわからないのでそちらの方面はさっぱりですが、演技力ではもしかして彼等が一番だったのでは?と思ってしまう公演でした。ほかの日も見比べてみたくなってきます。
 オネーギンにはジェイソン・レイリー、タチヤーナは当初予定されていたエレーナ・テンチコワの代わりにスー・ジン・カン、レンスキーはマリイン・ラドメイカー、オリガはアンナ・オサチェンコというキャストでした。
 ジェイソン・レイリーさんはHPで拝見したところ、また本人のインタビューにもありましたが、バレエダンサーの風貌とは全く違った雰囲気の人で、どうだろう??と思っていましたが、舞台の奥に黒い大きな(大きく感じた)オネーギンが登場した、その登場のシーンだけで釘付けになってしまいました。オネーギンの写真として、手をあてて天を仰いでいるようなポーズの写真をよく見かけましたが、その振り付けと演技が厭世的なオネーギンの雰囲気がぴったりで、正にオネーギン、私もちょっと惚れてしまいそうでした。一方のタチヤーナは本が好きで内向的な少女の雰囲気、オリガは明るく屈託のない少女というキャラクターがそれぞれ際立っていて本当にそれぞれの演技に夢中になってしまいました。レンスキーだけは彼の決闘前夜の単独のシーンはもうちょっとかなあ、と感じました。
 ドラマチックな2幕の後の第3幕、タチヤーナとオネーギンの再開があって、その後、結末を知っているので、それがどう表現されるのか手を握り締めて見つめてしまいました。スー・ジンさんは少女の雰囲気からガラッと一転、美しい貴婦人へ。最後のシーンではオネーギンは少しスー・ジンさんに負けていたかなあ、と思いました。ジェイソンさんの方が若いのかな?そしてオネーギンが去りスー・ジンさんが一人舞台に立ちつくし・・・。スー・ジンさんの感情表現の深さに感動の舞台の幕切れでした。ただ、オネーギンの原作を現在ちまちまと読み返しているところですが、私としてはタチヤーナが舞台に残るのではなく、タチヤーナが舞台をしずしずと去り、オネーギンが残される、という方が好みかな、と思いました。ただ、このバレエはオペラのオネーギンをバレエ化したもののようでして、オペラってそうだったっけ?と思いながらも、「オネーギン」という題名ながらタチヤーナに重点が置かれた作品なんだなあ、と改めて感じました。
 ドラマチックな内容ながら恋人を邪険にして破綻、大学デビューみたいに若い頃はパッとしない子だったのが華やかな美女になり、などなど、ありがちな設定で演技も真に迫っていて、こういうバレエってバレエの中でも珍しい部類の演目なんだろうな、と思っていたら、本当にそのようですね。最初のバレエとしてはちょっと王道ではなかったかもしれませんが、大大満足でした。音楽はチャイコフスキーの色々なものから。私がわかったのは四季から「舟歌」のみ。オリガとレンスキーの甘い恋人たちの戯れシーンで使われていました。よく知っている人にはなぜ?と気になる使われ方もあるのかもしれません。
 終わった後、のんびりしていてたら、ダンサーさん達が出てくるところに遭遇しました。ジェイソンさんは大きな口で表情が本当にかわいい青年でした。HPで紹介されていたとおりラフな格好で、握手、サイン、写真撮影を真っ先に終えて(ほかの主役たちより早く出てきていたようでした。)、電車の駅へ向かっていました。ダンサーさんたちって電車で帰るのー???ちょっとびっくりしました。スー・ジンさんは姉御っぽい雰囲気の美しい人でした。レンスキーのラドメイカーさんはレンスキーの時のような力づくな雰囲気の全くない、柔らかい金髪の美青年でした。彼の周りは甘い空気が一杯で、アイドル誕生、的な感じがありました。どうなんでしょう。
[PR]
by chatttenoire | 2008-12-07 22:19 | オペラなど | Comments(4)

道化師など

 テレビ放送で見たオペラ感想。
 「道化師」は昨年の途中までフィギュアのジェフリー・バトル選手がSPで使っていた音楽で、どんな筋のオペラなのか気になっていました。映像を見る前に、最近私のとってもお気に入りのオペラあらすじ本「オペラ・ギャラリー50」(←私レベルの人には本当におすすめです。)で筋を読んでしまったのですが、読んで尚、見たくなりました。オペラのお話は喜劇でなければ思いっきり悲惨な話が多いですが、このオペラは王侯貴族や神話の人物ではなく、市井の人間のドロドロ悲劇を描いたものということで、ちょっと新しいとされたジャンルの作品だったそうです。旅回りの喜劇役者が女の子を拾って育てているうちに愛してしまい結婚。しかし女の子は大きくなって浮気・・・そこからのドロドロ話です。浮気されるのはかわいそうですが、しかし愛を押し付けて最後には殺してしまうのですから随分身勝手な男の話でして、有名アリア「衣装をつけろ」では声にうっとりしつつも、うーん・・・という気分だったのですが、そこから物語の中の喜劇の幕が上がりラストまで駆け上がるような展開にはぐっと引き込まれました。映像はBS-hiのカラヤン特集より。ちなみに、ジェフリーさんはこのおっさん臭漂う作品にはまるで合わないと私は思ったのですが、どういうコンセプトだったんでしょう??
 その他「ドン・カルロ」(新国立劇場の映像)や随分前になりましたが「魔笛」など見たものの、ピンと来なかったのですが、録画し忘れてちらっと最後の方を見た「ペレアスとメリザンド」は音楽にぐっと惹かれました。ドビュッシーはやっぱり好きだなあ。このときの「ペレアスとメリザンド」、よくある青っぽい演出なんだけど綺麗な色だったし、歌手達のビジュアルも結構良かった。オペラの映像は歌手をアップにすると辛いです。普通に観客が見るようにカメラをひいてうつしてほしいものだと思います。
[PR]
by chatttenoire | 2008-10-16 00:46 | オペラなど | Comments(2)