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佐良直美さんという歌手

 おととい佐良直美さんという歌手の存在を知ってYOUTUBEで動画や音楽を探してはずっと聴き続けている。こちらの「悪女の履歴書」というコーナーの「上尾主婦レズビアン殺人事件」の中で、当時は、今から思うと信じられないくらい同性愛に対する風当たりが強い時代だったという例で、佐良直美さんのレズビアン疑惑のスキャンダルについて言及されていて、調べてみたことがきっかけだ。以前にもあるところで、ホモやゲイは日本、テレビの中で受け入れられて(?)ポジションを持っているのに、レズは依然としてタブーのままだ、という例で、あるレズの(その話の中では断定されていた)大物女性歌手は紅白から締め出されてしまったけど、彼女が紅白に復活したらレズも日本で認められた日だと言える、というようなことを書いていて、その歌手は誰だろう?と思ったことをわざわざ未だに覚えている。その歌手が誰だか今回わかった、というわけだ。最近、すごく久しぶりにCDを発売したそうなのだけど、その頃のインタビューでレズ疑惑は全くの嘘だった、と本人は断言している。事務所間の力学?で人身御供になった、というようなことを話している。本当のことはわからないし、その時のレズに対する攻撃、壮絶だったというスキャンダル報道がどんなものだったのか、当時を知らない私は想像するしかないのだけど、それもこれも含めてとても興味深い。最初からそう思って私は彼女の動画を見ているのだけど、見るからに人が良さそうな丸い福々しい顔をしていて、しかし女なのか男なのかどちらでもないようなよくわからないような、しかしなんとも言えずセクシュアルな感じもして不思議な感じがする。しかし何よりも歌がうまい。声が落ち着いて深いいい声で、歌い方も媚びたり奇をてらったりということが全く無く理知的で、しかしリズム感が抜群でストレートでノンセクシュアルながら、どこかやはりセクシュアルな魅力的な歌声だ。ずっと歌い続けるのは女性歌手は特に難しいように私には感じられるので、その事件が無くても今も一線で歌っていたかと言うと疑問だけれども、失われたものが本当に惜しくて悔しく感じられる。事件のせいというよりも、佐良さんはどうもお金持ちのようなので、だから、かもしれない。自分をアピールしたり売り込んだりしなくても生きていけるからだ。こんなに才能があって、しかしどうしてもショーの世界で生きていかなければならなかったら、事件をきっかけにしてもっと違う売り方、歌い方、歌を歌ったかもしれない。そうならなかったのはきっとお金持ちの天才だったからだと私は思う。
 リンクしていてもそのうち消えてしまうと思うけれども。
 紅白の動画2本。1本目(1968年)2本目(1972年)。ステージの動画は動きも魅力的。パンツ姿がカッコイイ。
 歌比較。
 「ひとり旅」の佐良直美版美空ひばり版。佐良さんが歌ったら歌の”私”が男なのか女のなのか境目がもやもやして、そこがいいというかゆらぎがある。そんな歌が多い。この歌もそう。しかし美空ひばりが歌うと途端におきゃんになり華やかになる。美空ひばりさんは”女”なんだなあ、とこの歌を聴いてつくづく思った。
 「いいじゃないの幸せならば 」の佐良直美版夏木マリ版。この歌も浮気で次々男を渡る女性を歌うような歌詞でそんな風に見えない佐良さんが歌うことがどんな風に受け止められてこの曲が流行したのか?よくわからないけども、じめじめせずに、さっぱりとそっけないように見えてなんとも言えないものが歌に漂っている。この曲が流行して歌謡大賞をとったそうなのだけども歌自体は地味なのに見る目があるというか、いい趣味しているなあ、と思ってしまう。当時の佐良さんが流行していたんでしょうね。映像を見ても若くてとってもかわいいし。夏木マリが歌うと正に歌詞どんぴしゃ。あまりにも真正面すぎても逆に面白くないかも、と思えるくらい。歌詞の”あの子”と”あなた”が佐良版だとゆらぐというかもやもやするけれども夏木版はすっきり明確になる。おしゃれにカバーしている。
 「あの鐘を鳴らすのはあなた」の佐良直美版本家和田アキ子版(1972年の映像だそう。)。佐良さんのあの鐘を鳴らすのはあなたを聴いて本当に聴き惚れてしまった。最近の和田アキ子の歌は食傷気味だから。というわけで昔の和田アキ子の歌を聴いてみたら・・・和田さんはブルースやソウル系で佐良さんの歌はジャズが原点だそうで、そう言われてみればそんな感じかなあ?どちらもいいです。
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by chatttenoire | 2013-08-23 01:52 | Comments(0)
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