全米選手権男子シングル
2009年 01月 27日
生放送、6時に起きたら最終グループの一つ前のグループの一番滑走のリッポンに間に合うかな、と思っていたら、そのグループの真ん中のジョニーでした。そこで一気に目が冴えて・・・冒頭から美しい所作に目を奪われたかと思ったら、最初のジャンプでまたもやトリプルアクセルのすっぽ抜け。またまた目が冴えました。しかしプログラム全体は以前のように最後の方が息切れして止まったみたいにならず、美しかったー・・・。得点が出るまでは新採点はよくわからないから何があるかわからないかな、と思っていたけど、得点があまりにも低かったのでそれもないだろう、とキャリエールの後不貞寝してしまいました。(実際には不貞寝ではなく、単に起きていられなかっただけですが。製氷はいけません。)起きたら最終滑走のアボットでした。私は今まで特にジョニーのファンだったわけではなく、ライサチェックも好きだし、アボットも好きだし、キャリエールもまあまあ好きなのだけど、今回の全米のジョニーは得点が低いからこそ尚更美しく見えてしまいました。トリプルアクセルが最大の武器であるからして、それが決まらなかったらもうダメだったんでしょうけど、美しくこんなに面白い個性的な選手は滅多にいないじゃないですか。勿体無いですが、ジョニーはオリンピックも経験済みであるし、幸い昨年世界選手権でメダルもとっているし、簡単には言えないことかもしれませんが、来シーズンに期待です。
最終滑走のアボットは若干ピリッとしない演技で全米チャンピオン。チャンピオンは堂々と送り出そうという意図からか、得点を随分弾んでもらっているような気がするのは気のせい?アボット自身も急激に自身を得ている感じがして、でも昨年のアボットの印象が抜け切らない私としてはその変化についていけない感じで違和感有りでした。しかし、びっくりする程強くなりました。
終わってみて2位になったのはブランドン・モローズ(ムロズ?)選手。昨年とその前のジュニア世界選手権での演技を見たことがあったのですが、確かにうまくなりました。昨年のジュニアでは彼はちゃんとトリプルアクセルを決めているのに、トリプルアクセル無しのリッポン選手に完全にうち負かされました。当時リッポン選手の表現力等についてはさほど感銘を受けていなかったので、そりゃあんまりじゃないの?とも思ったのですが・・・今年はまだ最後まで終わってはいませんが、見事に逆転してしまいました。得点の詳細を見たら最後のステップがレベル4になっていて、そこだけは??でした。(逆にジョニーはレベル1なのですよ!)
3位のライサチェック。フリーの衣装を変えるのか?というところが最大の関心事だったのですが、シックでタイトな衣装にかえてきました。プログラムもローリー・ニコルさんに手直ししてもらう、という情報があったので注目してみましたが、イリヤ色が薄まっている感じがしました。こんなこともあろうかとスケート・アメリカの映像を保存していたので早速比較してみますと・・・以前の衣装は大きくふんわりしていて、その効果もあってかふんわり感は以前の方が強いです。しかし、変更後の方がピリっとして上品な感じになりました。しかし、プログラム全体は雑然としてまとまらない印象です。今年の彼のプログラムは個人的に気に入りません。そして2シーズン前の全米から4回転と3アクセルの両立ならず、で、あれは幻だったのか?的になってしまいました。
結果は上位選手ではありませんでしたが、モローズ選手の所で言及しましたリッポン選手もこの大会の大きな見所の一つでした。しかし、彼はショートで失敗したみたいで、放送がありませんでした。残念!しかし、フリーはちゃんと放送がありました。そして、かなりお気に入りプログラムになってしまいました。私が知っているくらいですから有名なことだと思いますが、彼はグランプリシリーズ後、モロゾフコーチから離れ、新コーチはオーサーコーチ、プログラムはウィルソンが手直し&作り直しする、という情報でしたが、オーサーコーチは見当たらないし、フリーは衣装が同じだし、同じプログラム??というわけで動画を探してみましたら、スケートアメリカのフリー動画がありました。衣装と曲は同じような気がします。しかし、プログラム全体が見違えるように生き返りました。全米でのリッポン選手も心なしかうれしそうに生き生きとして見えます。これまではどこかお仕着せの演技が窮屈そうで、高橋選手のコピー?的に見えてなからなかったのですが、嫌味に見えた華やかな外見も素直に”かわいい”としか見えなくなり、好きな選手が一人増えました。